木材から木質樹脂まで宮坂木材産業株式会社 和歌山市湊御殿1-1

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木の耐久性について

風化の仕組み

建築材の老化の原因は、主に風雨・太陽光・それに伴う温度の変化です。 木材の表面が太陽や風に晒されると木材の表面は乾燥して収縮します。その状態が続くと表面に目に見えないような小さな割れ目ができます。今度は、その木材 が雨や高湿度にあうと、水が表面からしみこみ、割れ目には毛細管現象で特によく入っていきます。すると木の表面は膨張しはじめ、水分を閉じ込めた状態で割 れ目が塞がります。この過程を繰り返すと、長い間に木材の表面のひび割れは大きく、数多くなっていく一方で、木材の成分は太陽光の影響もあって表面から少 しずつ成分の分解を起こして劣化していきます。 これは他の建築材についても共通の風化の仕組みです。

風化の早さ

鉄やアルミニウムなどの金属は、水や空気との結合でさびが発生し、それに加えて太陽エネルギーや大気汚染の影響を受けて次第に老化が進行します。東京タ ワーの地上225mの場所では大気汚染の影響が顕著なため、年間で約0.12mmさびが進行しています。また、建材として使われるのは主に型鋼ですから、 よく普及している厚さ2.3mmの製品の場合、さび止めなどの処理をしなければ、一般的な速度でさびが進行した(年間5mm程度)としても、約20年で全 体がさびてしまうことになります。  また、鉄筋コンクリートの建物の場合、空気中の二酸化炭素を吸収して、次第に内部が中性化し、また、表面の細かいひび割れから浸透する水分の影響で中の 鉄筋がさびます。また、その影響でコンクリートにひび割れが発生したり、剥離を起こしたりすることもあります。  木材は大気汚染の影響で老化が促進されることはなく、年間で0.03mm=100年間で3mm程度、風化します。法隆寺などの古い建物に使われている一 見灰色に風化したようにみえる木材でも、かんなをかけると新しい木地が現れると言われるのはこのためです。